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脳筋度とは、筋トレに対する知識がどれだけ高いかを示す運営者独自の数値です

みなさんこんにちは!

筋トレやダイエットを始めて間もないとき、

「トレーニングって週に何回やればいいの?」
「毎日運動しないと効果がないの?」

と思うかもしれません。そんな方に、今回の記事をしっかり読んでもらいたいです!!

記事を読み終えたとき、ご自身でトレーニングのメニューを組み立てることができるようになると思います。

hiro

今回の記事はこんな人にオススメ!

  • トレーニングメニューを組み立てたい
  • 週に何回運動すれば良いかわからない
  • ちょうど良いダイエットメニューを知りたい

トレーニングの効果を高める頻度とは?

まずは、トレーニングの基本的なお話から始めましょう。

運動の種類によって考え方が変わるので、筋トレと有酸素運動それぞれについて解説します。 

筋トレの頻度は総挙上重量で決める

総挙上重量とは、特にウエイトトレーニングを行うときに重要な設定方法です。

例えば、ベンチプレス100kgを5回×3セット行うとすると、100×5×3=1,500kgという感じで重さと回数とセットを全て掛け合わせたものが総挙上重量になります。

この数値を増加させることにより、筋肥大や筋力増大に効果があると言われています。筋肥大とは、筋肉の線維を太くして大きくすることを言います。

この総挙上重量を1週間の中でより高くするために、重さ・回数・セット・日数を組むというわけです。それでは、どのような組み合わせがあるのか見ていきましょう!

重さ回数セット日数総挙上重量
プランA100kg531日1500kg
プランB80kg632日2880kg
プランC120kg332日2160kg

hiro

それではここで問題!!

この3つのプランの中で、一番筋肥大に効果があるプランはどれでしょうか?

新米トレーニー

やっぱり一番重いプランCかな?

正解は…プランBです!!

まず、筋肥大についてはプランBが一番効果が高いです。重さが低くても、総挙上重量が一番重いです。重さや回数を減らしても、実施日を増やすことで総挙上重量が増加します。

筋力増大については、このプランの中では大きな差はありません。筋力増大をさせるには、自分の1RMの60〜70%くらいの重さで行うことで効果が高くなります。連続で8回挙上できるまでの重さであれば、筋力増大も見込めます。

つまり、特にトレーニング効果を高めたい筋肉の部位については、総挙上重量を増やすために実施日数を考慮すると良いでしょう。

総挙上重量については別の記事に詳しく記載してあるのでそちらも参考にしてみてください!

筋トレは同部位を最低週2日行う

筋トレを週に何回やると筋肥大に効果があるのかを調べた研究があります。

筋肥大については、週に1日より2日行う方がより効果があると報告しています。

週3日以上になるバージョンとの比較はまだされていないため、今のところ週2日がベストかと思われます。

筋肉の休息日を作る

筋トレやスポーツを行うと筋肉は疲労するが、この時に筋肉にある筋肥大を起こすためのメカノセンサーが活動し、筋線維が太くなるプロセスが始まる。

このプロセスの間に、さらなる筋疲労が重なると筋肥大のプロセスが正常にできなくなり、筋肉は太くなりません。

トレーニングをしてより筋肉を大きくしたり、より強く力を出したいなら、筋肉を休ませる必要があります。筋肉が休んでいる間に、筋肥大のプロセスが活性化します。活性化している間は、栄養と休養をしっかりとることが大切です。

筋肉の休養には、部位によって時間が変わります。下半身の比較的大きな筋肉は72時間、腕まわりや体幹などの筋肉は24時間の休息により、筋肉の修復が完了します。

筋肥大についての詳細は別の記事を参考にしてください。

ウエイトトレーニングメニュー作り実践

それでは、ここから実践編です。

実際にメニューを組む場合の具体例を紹介していきます。今回は目的別に「ボディメイク」と「スポーツ選手」の2例を紹介します。

ボディメイク(初心者)

まずは、初心者の方のボディメイクを紹介します。

初心者の方はなんといっても運動の習慣化が第一目標になるので、意欲的に取り組めるような強度設定にしましょう。

ウエイトトレーニングはフリーウエイトを積極的に取り入れて、全身をバランスよく鍛えます。もちろん、マシントレーニングも活用して足りない部分を補います。

曜日ごとにウエイトトレーニングと有酸素運動を分けています。運動する日をトータル週3~4日に設定します。これ以上日数を増やすと疲労回復が追いつかなくなったり、やる気が落ちる可能性があります。

重さの設定は、バーベルを使うトレーニングではRM法で設定し、マシンやダンベルはキレイなフォームで設定回数をこなせるくらいの重さにします。

月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
日曜日

上半身のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベンチプレス1RMの60%8~102~3
ラットプルダウン回数ができる重さ8~102~3
アームカール回数ができる重さ8~102~3

有酸素運動

  • ランニングもしくはバイク 20分
  • その他:水中ウォーキング、散歩など

休養日

下半身のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
スクワット1RMの60%8~102~3
デッドリフト1RMの60%8~102~3

上半身のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
バーベルプレス1RMの60%8~102~3
ベントオーバーローイング1RMの60%8~102~3
ダンベルフライ回数ができる重さ8~102~3

有酸素運動もしくは休養日→その日の体調やスケジュールに合わせて調整

休養日

人間は新しいことを習慣化するのにかなり苦労する生き物です。フィットネスジム業界では、新規の会員の半分は3ヶ月で退会すると言われています。

しかし、筋肥大や筋力増大が目に見えて実感できる時期はスタートから3ヶ月以降です。新規会員のほとんどは、トレーニングの効果がしっかりと出る前に辞めてしまいます。もったいないですね。

上記の1週間表を約3ヶ月以上続けることができれば、あなたはもう立派なトレーニーです!

ボディメイク(中級者以上)

中級者以上の方は、トレーニングできる日数を多くして総挙上重量を増加させましょう。

トレーニングする筋肉の部位を曜日ごとに変えると、全身を満遍なく鍛えることができます。

今回は、全身をバランスよく鍛えるように設定したものと、上半身の筋肥大を目的としたものの2種類を紹介します。バランス型も上半身型も、バーベルトレーニングを取り入れることで部位の偏りなく鍛えることができます。

❶バランス型

月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
日曜日

上半身前面のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベンチプレス1RMの60%以上8回以内3~5
インクラインベンチプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ダンベルフライ回数ができる重さ8~102~3
インクラインアームカール回数ができる重さ8~102~3

下半身のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
スクワット1RMの60%以上8回以内3~5
レッグプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ルーマニアンデッドリフト回数ができる重さ8~102~3

上半身後面のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベントオーバーローイング1RMの60%以上8回以内3~5
ラットプルダウン回数ができる重さ8~103~5
ダンベルローイング回数ができる重さ8~102~3
懸垂自重8~102~3

有酸素運動もしくは休養日→その日の体調やスケジュールに合わせて調整

下半身のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
デッドリフト1RMの60%以上8回以内3~5
ヒップスラスト1RMの60%以上8回以内3~5
スプリットスクワット回数ができる重さ8~102~3

上半身腕まわりのウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
バーベルプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ダンベルショルダープレス回数ができる重さ8~103~5
インクラインサイドレイズ回数ができる重さ8~102~3
スカルクラッシャー回数ができる重さ8~103~5
バーベルアームカール回数ができる重さ8~103~5

休養日

❷上半身型

月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
日曜日

上半身前面のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベンチプレス1RMの60%以上8回以内3~5
インクラインベンチプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ダンベルフライ回数ができる重さ8~102~3
インクラインアームカール回数ができる重さ8~102~3

下半身のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
スクワット1RMの60%以上8回以内3~5
レッグプレス1RMの60%以上8回以内3~5
デッドリフト1RMの60%以上8回以内3~5

上半身後面のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベントオーバーローイング1RMの60%以上8回以内3~5
ラットプルダウン回数ができる重さ8~103~5
ダンベルローイング回数ができる重さ8~102~3
懸垂自重8~102~3

有酸素運動もしくは休養日→その日の体調やスケジュールに合わせて調整

上半身前面のウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベンチプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ダンベルフライ回数ができる重さ8~103~5
チェストプレス回数ができる重さ8~102~3
トライセプスプッシュ回数ができる重さ8~102~3

上半身腕まわりのウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
バーベルプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ダンベルショルダープレス回数ができる重さ8~103~5
インクラインサイドレイズ回数ができる重さ8~102~3
スカルクラッシャー回数ができる重さ8~103~5
バーベルアームカール回数ができる重さ8~103~5

休養日

スポーツ選手

スポーツを行う選手の方は、大会シーズンとオフシーズンで内容を変更することが多いです。

大会シーズンは、本番までに調子を整えることが優先されます。スポーツ特性に応じたウエイトトレーニングを行うことや、筋トレしすぎて本番に疲労が残らないようにすることに注意しましょう。今回は、週末に大会がある場合を想定します。

オフシーズンは、次期大会シーズンに向けての体づくりを目的とします。筋肥大や筋力増大を目指して、総挙上重量を増加させましょう。

❶大会シーズン

月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
日曜日

専門的トレーニング&ウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベンチプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ルーマニアンデッドリフト回数ができる重さ8~102~3

ウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
パワークリーン1RMの60%以上8回以内3~5
スクワット回数ができる重さ8~103~5
バーベルプレス回数ができる重さ8~102~3
懸垂自重8~102~3

専門的トレーニング

休養日もしくは専門的トレーニング

調整日

大会1日目

大会2日目

オフシーズン

月曜日
火曜日
水曜日
木曜日
金曜日
土曜日
日曜日

専門的トレーニング&ウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
ベンチプレス1RMの60%以上8回以内3~5
ルーマニアンデッドリフト回数ができる重さ8~102~3

ウエイトトレーニング

種目重さ回数セット
パワークリーン1RMの60%以上8回以内3~5
スクワット回数ができる重さ8~103~5
バーベルプレス回数ができる重さ8~102~3
懸垂自重8~102~3

専門的トレーニング

休養日もしくは専門的トレーニング

ウエイトトレーニング

専門的トレーニング

休養日

専門的トレーニングとは、スポーツのスキルを向上させるためのトレーニングです。サッカーであれば、ボールパスやシュート練習、フォーメーション練習などです。

全体のポイント

ボディメイクとスポーツ選手に共通するポイントをまとめました。

ウエイトトレーニングのポイント
  • トレーニングの序盤にバーベルトレーニングを行う
  • 筋肥大や筋力増大させたい部位は週2日行う
  • バーベルトレーニングはRM法で重さを設定する
  • 部位は上半身前面・上半身後面・下半身に分ける

まとめ

最後に、ウエイトトレーニングの組み立てについてまとめました。これらを意識して、ご自身のトレーニングに活用してみましょう。

  • 部位ごとに総挙上重量を増加させるようにトレーニング回数を設定する
  • 特に鍛えたい部位は週2日行う
  • 筋肉の回復に合わせて休養日を設定する
  • 上級者はピリオダイゼーションで目標に向けてメニューを変更する

トレーニング初心者の方は、最初の3ヶ月が鬼門です。3ヶ月を越せれば、運動の習慣化や体の見た目が変化してきます。

最初から頑張りすぎずに、腹8分目で終わらせる感覚が良いと思います!

参考文献

How many times per week should a muscle be trained to maximize muscle hypertrophy? A systematic review and meta-analysis of studies examining the effects of resistance training frequency Brad Jon Schoenfeld 1Jozo Grgic 2James Krieger 3 J Sports Sci 2019 Jun;37(11):1286-1295.doi: 10.1080/02640414.2018.1555906. Epub 2018 Dec 17. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30558493/

Effects of Resistance Training Frequency on Measures of Muscle Hypertrophy: A Systematic Review and Meta-Analysis Brad J Schoenfeld 1Dan Ogborn 2James W Krieger 3 Sports Med 2016 Nov;46(11):1689-1697.doi: 10.1007/s40279-016-0543-8. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/27102172/