プロテインには「ホエイ」「カゼイン」「ソイ」など、いくつもの種類があります。
その中で、なんとなくホエイを選んでいませんか?
実は、吸収速度やアミノ酸組成の違いによって、体への作用は大きく変わります。
筋肥大、ダイエット、健康維持——
目的に合った選択ができれば、プロテインは強力な味方になります。
本記事では、それぞれの特徴と使い分けをわかりやすく整理します。
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今回の記事はこんな人にオススメ!
- プロテイン選びに悩んでいる
- ダイエットや筋トレの効果をしっかり出したい
- プロテインの知識をつけたい
プロテインは「筋トレ専用」ではなく「目的優先」のサプリメント
プロテインの歴史と現在
一昔前は「プロテイン=筋肉を大きくしたい人のもの」というイメージが強く、敷居が高いように思われる人が多い状況でした。
世界初となるプロテインパウダーを開発したのは、アメリカのボディビルダー選手です。
ボディビルダーのように「競技として筋肉を大きくしたい人」が開発したものであるので、プロテインの歴史のスタートはまさに「筋トレ専用サプリメント」でした。
しかし現在は、トレーニングブームの波に乗ってプロテインを開発する会社が続々と市場に参戦しており、商品も様々な人を対象とした巨大マーケット(1000億円規模)になりました。
つまり、どんな人に対してもプロテインは身近になったということです。
こうなると、いろいろなニーズに応えて商品を開発しなければなりません。
そこで、開発会社は筋肉を大きくするためだけではなく、ダイエットや健康維持などヘルスケアに関わるものに対しても効果を見込める商品を続々と発売するようになりました。
原材料による効果の違い
プロテインの原材料として代表的なものに、ホエイ・カゼイン・ソイの3つがあります。
それぞれ特徴があり、筋肥大、ダイエット、健康維持に対して高い効果を発揮します。
詳細は下記にまとめています。
プロテイン市場の主な商品
①明治製菓 ザバスシリーズ(日本で最初のプロテイン)
②森永製菓 ウイダーシリーズ(ザバスのライバル)
③ドーム社 DNSシリーズ(廉価で人気)
④Real Style社 be LEGENDシリーズ(フレーバー多数)
⑤THG社 MYPROTEINシリーズ(イギリス製)
⑥レバレッジ社 VALXシリーズ(ボディビルダー山本義徳監修)
ホエイプロテインの特徴と使い所
筋肥大したいならコレ!プロテインの王道
プロテイン=ホエイと言われるくらい、プロテイン市場の大半を占めている原材料です。
ホエイは牛乳に含まれるタンパク質=乳精のことを言います。
ホエイは他の原材料と比べてBCAA(分岐鎖アミノ酸)が豊富に含まれており、筋肉の成長を補助することに優れています。
その他にも、ラクトアルブミンやラクトグロブリンという有用なタンパク質も含まれているので、筋肉にとって嬉しいものがたくさん入っているものです。
WPIって何?
ホエイプロテインは精製過程の違いにより、タンパク質含有量や吸収率が変わります。
今のところ、大きく分けてWPI(ホエイプロテインアイソレート)とWPC(ホエイプロテインコンセントレート)の2種類があります。
| WPI | WPC | |
| タンパク質含有量 | 高い(80~90%) | 普通(70~80%) |
| 吸収率 | 高い | 普通 |
| 価格 | 高い | 安い |
| 乳糖 | 少ない | 多い |
WPIの方がタンパク質含有量と吸収率が高いので、筋肥大の効果をしっかり出したい人はWPIを選びましょう。
ただし、WPIは多少価格が上がるので、コスパ重視や初心者で失敗したくない人はWPCでも問題ありません。
一番気をつけるべきは「乳糖」です。
乳糖は乳製品に含まれる糖質=ラクトースで、人によっては乳糖をうまく消化できずにお腹の調子が悪くなることがあります。
これを「乳糖不耐症」と言います。
牛乳などの乳製品を食べるとお腹をこわしやすいという人は、乳糖が少ないWPIを選択しましょう。
使い所=運動後
ホエイはタンパク質の吸収速度が一番早く、エネルギー源の蓄積にも有効です。
そのため、使い所としては運動後が良いです。
運動後は筋肉などの組織が部分的に損傷し、その損傷を回復させるときに筋肉は再合成され、太くなります。
再合成の材料となるタンパク質(アミノ酸)がたくさんなければ、十分な再合成ができません。
また、ホエイプロテインは腸でのエネルギー吸収を抑える可能性があり、体はその不足を補うため食欲やホルモンを変化させます。
つまり、ホエイプロテイン摂取により食欲増加・体脂肪動員増加といったエネルギーを蓄える反応が強くなると言われています。
カゼインプロテインの特徴と使い所
日中に食事ができない人はコレ!
カゼインプロテインの原料はホエイと同じく牛乳です。
ホエイと比べて一番の違いは、「吸収速度が遅い」ことです。
「それってタンパク質を摂取するのに不利じゃない?」と思われるかもしれませんが、ご安心ください!
吸収率(=タンパク質が腸内で分解されてどれだけ体内に蓄えられるか)はホエイと変わりはありません。
吸収速度が遅いということは、食事ができない時間があってもタンパク質を枯渇することなく摂取できるということです。
食事ができずに長時間過ごしてしまうと、エネルギー枯渇による筋タンパク分解(カタボリック)が進行してしまうので、筋肉が減少してしまいます。
使い所
カゼインプロテインの主な使い所としては、朝食や昼食の代わりとして使うことをオススメします!
ただし、普段の食事は筋肉を大きくするだけでなく、健康になるためにも非常に大切です。
プロテインに頼るばかりでなく、まずはおにぎり1個からでもいいので食事を摂るようにしましょう。
また、研究では就寝前にカゼインプロテインを摂取すると筋量と筋力が有意に増加したと報告しています。
そのため、寝る前に1杯飲める人は飲んでも良いです。
ソイプロテインの特徴と使い所
脂肪を増やしたくないダイエッターはコレ!
ソイプロテイン最大の強みは、体脂肪の燃焼効果を高めることです。
大豆による血中脂質の改善効果を研究した論文では、動物性タンパクを大豆タンパクに置き換えると悪玉コレステロール(LDL-C)と中性脂肪を低下させると報告しています。
この研究発表から、大豆によるタンパク摂取は体脂肪減少に効果があると言われるようになり、ソイプロテインはダイエッターに人気となりました。
ホエイ・カゼインが合わない人はソイ
ソイプロテインの原料は大豆なので、乳糖がまったくありません。
先ほども述べましたが、乳糖不耐症の人はホエイやカゼインだとお腹の調子を悪くする可能性があります。
そのため、ホエイやカゼインが合わない人はソイプロテインを使うことをオススメします。
【比較表】ホエイ・ソイ・カゼインの違い
| ホエイ | カゼイン | ソイ | |
| 目的 | 筋肥大 | 筋肥大 | 体脂肪減少 |
| 吸収速度 | 早い | 遅い | 普通 |
| 乳糖 | WPIは少ない | あり | なし |
| 摂取タイミング | 運動後 | 就寝前など | 運動後 |
オススメのプロテイン商品
筋肥大向けプロテイン
筋肥大を目指すトレーニーは、基本的にホエイを選びましょう。
ただし、料金や付加価値のあるものの違いがあるので、ご自身のニーズに合わせて選びましょう。
①DNS ホエイ 100 【初めての購入はコレ!溶けやすくて飲みやすい】
②X-PLOSION ホエイプロテイン 【コスパ最強!WPCのプロテイン】
③Optimum Nutrition ゴールドスタンダード ホエイアイソレート 【世界最高峰の技術!WPIの高純度プロテイン】
ダイエット向けプロテイン
ダイエットに強いソイプロテインや、燃焼効果を追加しているプロテインを選びましょう。
①ザバス ソイプロテイン100 【まずはお試しで!明治製菓が手掛ける国内産プロテイン】
②VALX ソイプロテイン 【健康志向の方オススメ!保存料・人工着色料なし】
③mariness プロテイン 【有名インストラクター監修!ビタミンや乳酸菌も配合】
お腹の調子を壊さないプロテイン
乳糖不耐症の人は、ソイプロテインを中心に使いましょう。
少し高価になりますが、WPIも乳糖が少ないので試してみましょう。
①MYPROTEIN インパクトソイプロテイン 【フレーバー多数で味の好みに合わせられる】
②GronG ソイプロテイン 【コスパで買うならコレ!日本企業のプロテイン】
③ナチュリッチ WPIホエイプロテイン 【WPIで無添加の安心設計】
まとめ
今回はプロテインの原材料による違いを科学的に解説し、目的に合わせた商品を紹介しました。
最後に全体をまとめましたので、チェックしてみてください!
- ホエイプロテインは筋肥大目的で使う
- カゼインプロテインは食事の代用や就寝前に使う
- ソイプロテインは乳糖不耐症の人や美容目的の人にオススメ
参考文献
Kanishka N Nilaweera et.al :Whey protein effects on energy balance link the intestinal mechanisms of energy absorption with adiposity and hypothalamic neuropeptide gene expression Am J Physiol Endocrinol Metab 2017 Jul 1;313(1):E1-E11.
Anderson JW et al.:Meta-Analysis of the effects of soy protein intake on serum lipids.New Engl J Med.333:276-282,1995.
