みなさんこんにちは!
ダイエットとカロリーは切っても切れない深い関係があります。
痩せたい人のほとんどは口にする食べ物のカロリーを気にしていますよね?
でも、実際にダイエットを成功させるにはどれくらいのカロリーをとればいいのか知っていますか?
この記事では科学的根拠のあるダイエットを成功させるカロリーを解説します!

hiro
今回の記事はこんな人にオススメ!
- ダイエットを成功させたい
- ダイエット後のリバウンドを防ぎたい
- 夏までに痩せたい

摂取カロリー&消費カロリー
カロリーとは、エネルギーの単位を示すものです。
一般的に認識されているものとしては、食べ物のエネルギー量を表します。
ダイエットについて考える時には、食べ物が持つカロリーと、自分の体で使われるカロリーを知っておきましょう。
摂取カロリー
摂取カロリーは、自分が食事によって体内に取り入れた食べ物のカロリーです。
ダイエットする人が一番気にしているカロリーですね!
今はネット上で食品のカロリーが調べることができます→https://calorie.slism.jp
消費カロリー
消費カロリーは、自分の体内での生命活動によって使われたエネルギーの量です。
人間は、食べた食物からエネルギーの元となる物質を取り出し、細胞でエネルギーに変換しています。
そのエネルギーを使って、体温を維持したり、内臓や脳を動かしたりして、生命活動を維持しています。
消費カロリーはいくつか種類がありますので、まとめてみましょう。
- 基礎代謝:人間が生命活動を維持するために消費されるエネルギー
- 身体活動量:主に運動によって消費されるエネルギー
- 食後誘発性熱産生(DIT):食べ物の消化の過程で発生するエネルギー
これらの消費カロリーの割合を図で見てみましょう。

一目でわかるように、基礎代謝は全体の60〜70%まで達します。
いくら運動してカロリーを消費しても、せいぜい数百kcalです(ランニング1時間で約600kcal)。
しかし、基礎代謝は平均で男性1500kcal/女性1200kcalもあります。
この基礎代謝という消費カロリーは、とても重要になりますので、このあと詳しく解説します。
ダイエットを成功させるカロリーの法則
消費カロリーが摂取カロリーを上回る=痩せる
それでは、ダイエットを成功させるカロリーの法則を紹介します。
ズバリ、消費カロリーが摂取カロリーを上回ることができれば良いのです!!
実にシンプルでわかりやすい法則ですね。
ちなみにこの法則における“痩せる”という言葉は、“健康的に痩せる”ことを目指している言葉です。
つまり、無理な減量によって発生する障害(リバウンド・栄養失調・摂食障害・生理不順など)がないダイエットを成功させる法則になります。
摂取カロリーを抑えるのは二の次
先ほど述べた減量によって発生する障害の多くは、摂取カロリーを抑えすぎてしまうことで発生します。
食欲は人間の3大欲求と呼ばれるくらい、私たちに強い影響を与えます。
ブドウ糖が不足することによって脳へのエネルギー供給が減ると、イライラしやすくなります。
また、トリプトファン(セロトニンの前駆体)やビタミンB群といった栄養素が不足することによる神経伝達物質合成の低下が、精神への影響を引き起こすメカニズムも研究されています。
あまりにも摂取カロリーを抑えてしまうと、肉体的・精神的障害が発生してしまいます。
これらの障害は、リバウンドだけではなく拒食症などの摂食障害につながってしまいます。
摂取カロリーを抑えるのではなく、消費カロリーを稼ぐ方法を考えましょう。
消費カロリーを稼ぐ方法
摂取カロリーをそのままにしてダイエットを成功させるには、消費カロリーを大きくしなければなりません。
多くの研究を見ても、消費カロリーを増大させる方法が健康的に良いとされています。
なので私は、まずは消費カロリーを増やす方法を強く勧めます!
消費カロリーを効率よく大きくするには、基礎代謝を高めることが一番オススメです。
基礎代謝は何もしなくても消費されるエネルギーであり、運動よりも消費量が格段に高いです。
“健康的に”基礎代謝を高めるには?
基礎代謝を高める方法は様々で、中には科学的根拠のないものも含まれます。
筆者が調べた中で科学的根拠のないもの、もしくは可能性が低いものを以下に記します。
- 特定の食品の摂取(ショウガ・トウガラシ・コーヒーなど)
- 水分を大量に飲む
- 「◯◯するだけで基礎代謝が上がる」と謳う商品(ベッド、スーツなど)
- 軽い運動(ヨガ・ストレッチ・呼吸法など)
- サプリメント(L-カルニチン・CLAなど)
これらの方法はどれも食いつきやすいフレーズですね。
「人間は楽をしたがる動物」と言われています。
何かをするだけでカンタンに目標が達成できる…美味しい話に食いついてしまうのが人間です。
しかし、人間のカラダ自体はそうはいきません!
カンタンな方法だけを安易に実践してしまえば、必ず失敗します。
健康的に正しく基礎代謝を上げるには、地道にコツコツ積み上げていく必要があります。
科学的に根拠のある基礎代謝を上げる方法は、以下の通りです。
- 筋肉量を増やす
- 長期的な運動習慣
- 強度の高い運動によるEPOCの効果を活用
①と②は、言われればわかるよと思われるくらい、ごく一般的なことです。
ですが、これが一番正しい健康的な方法だと証明されています。
楽な方に逃げずに、自分のカラダに向き合いましょう!!
③のEPOCとは、運動後過剰酸素消費という高強度の運動後に発生する生理反応です。
EPOCが活発になると、約48時間の安静時代謝量の増加が発生します。
EPOCを活発にする代表的な高強度の運動は、HIIT(高強度インターバルトレーニング)などが挙げられます。
筋肉量を増やす筋トレやHIITについて詳しく知りたい方は、別の記事を参考にしてください。

消費カロリーと摂取カロリーを計算しよう
ここからは実践的なお話です。
消費カロリーと摂取カロリーを計算して、1日にどれくらいのカロリーコントロールができているかやってみましょう!
まずは一度、ご自身のカロリーコントロールの状態を知ることが大切です。
プラスになってもマイナスになっても気にせず、まずは現状把握をしましょう。
消費カロリーの計算
消費カロリーの内訳は、基礎代謝・身体活動量・食後誘発性熱産生の3つです。
それぞれの算出方法を紹介します。
基礎代謝
基礎代謝を把握するには、いくつか方法があります。
一つは、計算式によって推定する方法です。
今回はハリス・ベネディクト方程式という方法を使ってみましょう。
例えば、体重70kg・身長175cm・年齢40歳の人を計算すると、約1680kcalとなります。
もう一つの方法として、身体組成測定があります。
専用の機械が必要ですが、身体組成測定を行うことで筋肉量による消費カロリーも反映されます。
そのため、計算で導き出す方法よりも正確です。
国内で特に制度が高い身体組成測定器として、InBodyという機器があります。
InBodyは、体重計のような機械に乗るだけで体脂肪量や筋肉量、さらには基礎代謝までカンタンに計測してくれます。
InBodyの公式ホームページでは、測定できる施設を公開していますので、興味がある人は実際に測定してみましょう。
身体活動量
運動によって消費されたカロリーです。
これは、筋トレやランニングといった積極的運動に加えて、通勤・通学や家事も当てはまります。
身体活動量はメッツ(METs)という単位で表され、体重と時間をかけあわせると消費カロリーが計算できます。
以下にメッツの代表的な数値を紹介しますので、計算式に当てはめてみましょう。
軽い運動(1.6~2.9METs) | 料理 | 1.3 |
ゆっくり散歩(時速3km) | 2.0 | |
軽いストレッチ | 2.0 | |
中等度の運動(3.0~5.9METs) | 普通の散歩(時速5km) | 3.8 |
軽めの自転車(時速16km) | 4.0 | |
ゆっくり泳ぐ | 5.0 | |
強めの運動(6.0METs以上) | 速い歩行(時速6km) | 6.0 |
ランニング(時速8km) | 8.3 | |
サッカーなどのスポーツ | 7.0~10.0 |
例えば、70kgの人がランニングを30分(0.5時間)行った場合は、8.3×70×0.5=290kcalとなります。
食後誘発性熱産生(DIT)
食後誘発性熱産生は、摂取した食事の約10%のカロリーを消費します。
通常の食事で600kcalを摂取した場合、600×0.1=60kcalとなります。
あとはAIにお任せ!
基礎代謝・身体活動量・食後誘発性熱産生を人力で計算するのはめんどうですよね。
今はAIに質問すればカンタンに計算してくれます!
入力する文章は、「1日の総消費カロリーを計算して。30歳男性、体重70kg、座り仕事。30分のランニング、20分の自転車通勤。」といった感じです。
上記の質問でChatGPTに聞いたところ、約2,938kcalと導き出してくれました。
摂取カロリーの計算
摂取カロリーは、1日に食べたものを計算しなければなりません。
こんな時も、テクノロジーを活用しましょう!
スマホのアプリストアで「カロリー計算」と調べてもらうと、たくさんのカロリー計算アプリが出てきます。
食事の内容を記録する方式に違いがあり、オススメなのは写真を撮るだけで計算してくれるアプリです。
記録するためにいちいち手動で入力するのは手間ですよね。
こういった作業はなるべくカンタンなものを選び、継続できるようにしていきましょう!

まとめ
今回は1日のカロリーに着目して、ダイエットを健康的にかつ確実に成功させる方法を紹介しました。
摂取カロリーと消費カロリーを計算してみてどうだったでしょうか?
今はプラスになってもマイナスになっても構いません。
現状を把握し、そこから改善できるところを探しましょう!
最後に大切なポイントをまとめましたので、チェックしてみてください!
- ダイエットを成功させるには、1日の消費カロリーが摂取カロリーを上回る必要がある
- “健康的に痩せる”ために、摂取カロリーを抑えすぎないようにする
- 消費カロリーを増やすためには、基礎代謝を上げるのが一番効率が良い
- AIやアプリを活用して、消費カロリーと摂取カロリーを計算してみる
参考文献
Diet and the Microbiota-Gut-Brain Axis: Sowing the Seeds of Good Mental Health Kirsten Berding et al. Adv Nutr 2021 Jul 30;12(4):1239-1285. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33693453/
In a sweet mood? Effects of experimental modulation of blood glucose levels on mood-induction during fMRI N Kohn et.al Neuroimage 2015 Jun:113:246-56. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25795339/
A systematic review of the effect of L-tryptophan supplementation on mood and emotional functioning Asako M Kikuchi J Diet Suppl. 2021;18(3):316-333.
Physical activity and resting metabolic rate John R Speakman et al.Proc Nutr Soc. 2003 Aug;62(3):621-34. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/14692598/