みなさんこんにちは!
トレーニーの強い味方のタンパク質。いつもどれくらい食べてるか意識したことはありますか?
筋肉を増やしたいトレーニーは、タンパク質を通常より多く摂取することが推奨されています。しかし、どれくらいの量を摂取すればいいかわからないということありませんか?
今回は、筋トレの効果を高める理想的なタンパク質の摂取量を解説していきます!

hiro
今回の記事はこんな人にオススメ!
- 筋トレの効果を高める食事を知りたい
- タンパク質をどれだけとれば良いかわからない
- プロテインを飲むか迷っている
タンパク質について
タンパク質の基本知識
タンパク質とは、アミノ酸(アミノ基と酸性基を含む有機化合物)の鎖で構成され、1gあたり4kcalのエネルギーを持ちます。
自然界には300種類以上のアミノ酸が存在しますが、人間が利用できるアミノ酸はわずか20種類しかありません。その中でも、必須アミノ酸と呼ばれるアミノ酸はとても重要です!
必須アミノ酸は細胞のタンパク合成(筋肉や内臓を作ること)に欠かせない物質で、合計9種類あります。どれか一つでも不足してしまうと、細胞のタンパク合成が阻害されてしまいます。
必須アミノ酸
必須アミノ酸は、バリン・ロイシン・イソロイシン・メチオニン・リジン・フェニルアラニン・トリプトファン・スレオニン・ヒスチジンの9種類です。
必須アミノ酸の中でも、筋肉を作るために重要と言われているのがBCAA(分岐鎖アミノ酸)です。BCAAは、バリン・ロイシン・イソロイシンの3つの総称です。
最新の研究によると、BCAAの一つであるロイシンが筋肉を作る過程のトリガーとなることがわかりました。
筋トレをすると、筋肉に刺激が入り筋肉を作るシグナル(mTOR)が細胞内で発生します。ロイシンはこのシグナルを促進させるので、筋トレによる筋肉量増加ではロイシンが重要と言われています。
必須アミノ酸名称 | 働き | 食材の例 |
バリン(BCAA) | タンパク質合成、肝機能向上 | 鶏肉、レバー、ゴマ |
ロイシン(BCAA) | タンパク質合成、筋肉強化 | 牛肉、とうもろこし、チーズ |
イソロイシン(BCAA) | 成長促進、疲労回復 | 鶏肉、牛乳、チーズ |
メチオニン | アレルギー軽減、肝機能サポート | 羊肉、ニンニク、ほうれん草 |
リジン | 免疫力向上、カルシウム吸収促進 | サワラ、サバ、オートミール |
フェニルアラニン | 精神安定、鎮痛効果 | 大豆製品、肉類、魚類 |
トリプトファン | 精神安定、安眠効果 | バナナ、レバー、緑黄色野菜 |
スレオニン | 成長促進、新陳代謝促進 | 卵、スキムミルク、ゼラチン |
ヒスチジン | 神経機能サポート、成長促進 | 鶏肉、マグロ、イワシ |
筋肉を増やすために必要なタンパク質量
様々な研究をまとめたレビューでは、1日に1.6~2.2g/kgのタンパク質を摂取することが勧められています。
体重70kgの人であれば、70×1.6~2.2=112~154gのタンパク質摂取を目安にします。
特に上級者のトレーニー(ボディビル選手など)は、上限値である2.2g/kg/日を目標とすることが良いです。今のところ上級者のトレーニーに対する研究は数少ないため、より多く摂取する方が良いかもしれないと報告されています。
プロテインの理想的な摂取量は?
プロテインのみの摂取量を研究したものによると、1日に1.6g/kgまでが理想的であると言われています。
1.6g/kg以上摂取しても効果がないため、プロテインだけでタンパク質を摂取することは控えた方が良いかと思います。
詳しくは別の記事を参考にしてください。
自分の理想的なタンパク質摂取量を計算しよう
筋肉を増やすためには、1日に自分の体重×1.6~2.2gを目標に摂取することが良いとされています。
この計算を体重5kgごとにまとめました。タンパク質摂取量は、初心者の方は1.6gから始めていきましょう。徐々にグラム数を増やして、自分の食べれる量に合わせてみましょう。
体重/タンパク質量 | 1.6g | 2.0g | 2.2g |
45kg | 72g | 90g | 99g |
50kg | 80g | 100g | 110g |
55kg | 88g | 110g | 121g |
60kg | 96g | 120g | 132g |
65kg | 104g | 130g | 143g |
70kg | 112g | 140g | 154g |
75kg | 120g | 150g | 165g |
80kg | 128g | 160g | 176g |
具体的な食事メニューを組み立てよう
タンパク質1.6gや2.2gとは実際にどれくらい食材を食べないといけないのでしょうか?
まずはタンパク質が含まれる食材について紹介します。
タンパク質が多く含まれる食材
食材の中にタンパク質がどれくらい含まれているのかというのを調べる方法があります。
タンパク質含有量というものがあり、食材100gの中にどれくらいタンパク質が含まれているかを調べる方法です。
タンパク質含有量が多く、食べやすいものをピックアップしてみました!
100gあたりのタンパク質含有量
- 鶏胸肉(皮なし) :38.8g
- 豚ヒレ肉 :39.3g
- 牛もも肉 :30.0g
- 鶏ささみ :29.6g
- マグロ赤身 :30.4g
- サバ :26.2g
- カツオ :25.0g
- アジ開き :24.6g
- 納豆 :16.5g
- 木綿豆腐 :7.0g
- きな粉(砂糖入り) :18.3g
- そば :14.0g
- パスタ :12.9g
- オートミール :13.7g
- ゆで卵 :12.5g
- チェダーチーズ :25.7g
- さつまいも :3.1g
- カットわかめ :17.9g
- ぶなしめじ :3.9g
1日の食事メニュー(初心者)
実際の食事メニューを紹介します。体重は60kgを想定して作成しました。
初心者の方は、1日に体重×1.6gを目標にしましょう!
目標タンパク質摂取量:60×1.6=96g
- 朝食
- 白米1合:9.1g
- 鮭の塩焼き1尾:18g
- 味噌汁(豆腐、わかめ):4.6g
- ヨーグルト120g:4.3g
- 昼食
- スパゲティミートソース(1皿390g):22.7g
- ツナサラダ:7.3g
- 夕食
- マグロ丼(1杯340g):28.3g
- 味噌汁(しじみ):3.1g
- きんぴらごぼう:1.2g
合計タンパク質量:98.6g
1日の食事メニュー(上級者)
トレーニー上級者は初心者よりもっとタンパク質が必要になります。
体重は60kgのまま、タンパク質摂取量を2.2gに設定してみましょう。
目標タンパク質摂取量:60×2.2=132g
- 朝食
- 白米1合:9.1g
- 鮭の塩焼き1尾:18g
- だし巻き卵(卵1個):7.7g
- 味噌汁(豆腐、わかめ):4.6g
- ヨーグルト120g:4.3g
- 昼食
- スパゲティミートソース(1皿390g):22.7g
- エビマヨ(大2尾):10.4g
- ツナサラダ:7.3g
- 間食
- プロテイン1杯:20g
- 夕食
- マグロ丼(1杯340g):28.3g
- 味噌汁(しじみ):3.1g
- きんぴらごぼう:1.2g
合計タンパク質量:136.7g
上級者になると一気に食べるものが多くなってきましたね。
普段の食事からタンパク質を摂取することが難しい方は、プロテインを使うことをおすすめします!
プロテイン1杯だけでも、目標のタンパク質摂取量に近づけることができます。反対に、2杯以上飲む必要はありませんので、続けられると思います。
初心者と上級者の食事の違いとは?
初心者と上級者の食事内容を比べてみましょう。
明らかに違うところは、食べる量ですね!初心者よりも上級者の方がよりタンパク質が欲しいです。たくさん食べれる人は、筋肉も大きくなります。
その他を比べてみると、特に変わったことはありません。初心者の方は、どれだけタンパク質の量を増やすことができるかを考えるだけで良いんです!
プロテインをうまく使おう
食べる量を増やそうと言っても、元々色が細くて食べれないという方は困りますよね…
そんな方にオススメするのが、プロテインです!
プロテインは1杯飲むだけでおおよそ20gのタンパク質が摂取できます。タンパク質20gを普通の食事からとるのはキツイと感じるかもしれません。
プロテインは様々な種類がありますが、筋肉を増やすにはホエイプロテインが一番効果が高いです!
最近は飲みやすくて味の種類も豊富です。自分に合ったプロテインを見つけてみましょう。

まとめ
今回は筋トレの効果を高めるタンパク質の摂取量を紹介しました。
大切なところをまとめましたので、最後に確認しましょう!
- 1日に自分の体重×1.6~2.2gのタンパク質をとる
- トレーニング初心者はまず体重×1.6gから始める
- 上級者はプロテインを活用する
参考文献
https://fooddb.mext.go.jp/ranking/ranking.html
骨格筋肥大のサイエンスとトレーニングへの応用 Brad Schoenfeld (著), 後藤 勝正 (監修, 翻訳)